フォームの新機能リリースに伴い、2025年11月19日 1時53分 ~ 2025年11月21日13時30分において、フォームやHTMLパーツの表示、データ送信などにおいて複数の障害が発生いたしました。現在は事象が解消されていることを確認しております。
発生期間
2025年11月19日 1時53分 ~ 2025年11月26日15時54分
影響範囲
影響のあるアカウント
- 全カンパニー
対象機能
- フォーム機能
- フォームの表示、送信
- フォーム送信レポート
- メール通知
- Webhookによる通知
- シナリオの実行
- HTMLパーツ機能
- HTMLパーツの表示
- HTMLパーツの表示
事象詳細と発生原因
① 一部のカスタマー環境においてフォーム、HTMLパーツが表示できない事象
詳細
フォームの新機能リリース以前より設置されているフォーム、HTMLパーツにおいて、一部のカスタマー環境で表示できない事象が発生しました。
発生原因
フォーム機能の更新により、表示用のJavaScriptが新しくなりましたが、一部のブラウザでキャッシュされた古いファイルが読み込まれていました。その結果、新しい処理が動かず、一部のブラウザでフォームやHTMLパーツが表示されておりませんでした。また、設置ページの文字コードがUTF-8以外の場合、JavaScriptとの不一致で同様の表示不具合が発生しておりました。
②フォーム項目の日付に正常な入力をするが、フォームが送信できない事象
詳細
フォーム項目の日付で、入力値が下限値と同じ場合にフォームが送信できない事象が発生しておりました。
発生原因
フォーム項目の日付に「下限値」が設定されている場合、入力値がその下限値と同一の値であるとエラーとして扱われるプログラムとなっておりました。
③フォーム送信時に複数選択項目のデータ形式が異なっていた事象
詳細
フォーム項目の複数選択で、全て未選択の場合は「false」が送信され、
いずれかを選択した場合は配列形式(例:["A","B","C"])の値が送信される状態となっておりました。
その結果、下記の機能において、リリース以前とは異なるデータ形式で保存・表示されておりました。
・カスタマー項目
・Webhook
・フォーム送信レポート
・フォーム自動返信メール
・フォーム通知メール
発生原因
フォーム送信時の複数選択項目のデータ形式が既存の仕様と異なるプログラムになっておりました。
④ポップアップの afterStartHook が動作しない事象
詳細
ポップアップの読み込み完了時に任意の JavaScript を実行するための機能(afterStartHook)が正常に動作しておりませんでした。
その結果、afterStartHook をきっかけに実行されるユーザー作成のカスタム JavaScript が動作せず、同機能を通じて行われる各種処理が行われない状態となっておりました。
発生原因
ユーザーがポップアップの afterStartHook を用いている場合において、ポップアップの読み込みが完了した時に afterStartHook が実行されない状態となっていました。
⑤フォームのプライバシーポリシー及び完了メッセージが崩れる事象
詳細
プライバシーポリシーおよび完了メッセージにカスタムCSSが設定されている場合、レイアウトが崩れ、カスタムCSSの指定どおりに表示されない事象が発生しておりました。
発生原因
プライバシーポリシーや完了メッセージのHTML生成方法を変更したことにより、リリース前とHTML構造が異なっております。これにより、ユーザー設定のCSSが正しく反映されず、表示崩れが発生しました。
対応経緯
2025年11月19日
- 1時53分 フォーム機能追加のリリース完了
- 9時00分 一部のブラウザにおいてフォームが表示されない事象を社内で確認
- 17時51分
- 発生事象①のうち、下記のフォームが正常に表示されるよう対応を実施
- リリース以前から設置していたフォーム
- リリース後に新機能を利用して作成したフォーム
- リリース後に旧機能のみを利用して作成したフォーム
- 発生事象①のうち、埋め込み先のWebページのエンコーディングがUTF-8以外の場合にフォーム、HTMLパーツが表示されるよう対応を実施
- 発生事象①のうち、下記のフォームが正常に表示されるよう対応を実施
2025年11月20日
- 13時27分 発生事象①のすべての事象の解消を実施
- 18時30分 発生事象②の事象解消を実施
2025年11月21日
- 13時30分 発生事象③の事象解消を実施
- 14時21分 発生事象④の事象解消を実施
2025年11月26日
- 15時54分 発生事象⑤の事象解消を実施
※ フォームが表示されない、送信できないといった主要な事象は2025年11月21日までに解消しており、
個別事象含めた最終的な解消は2025年11月26日となりました。
再発防止策
リリースプロセスのアップデート
JavaScriptのブラウザキャッシュによる更新プログラム適用不全の再発防止のため、リリースプロセスのアップデートを実施し、クライアント側キャッシュなどの環境依存リスクを洗い出し、潜在的問題点についても把握して再発防止に努めます。
テストの拡充
既存機能の意図しない変更を防ぐため、原因箇所に自動リグレッションテストを拡充し、Webhook連携など機能横断の結合テストケースを追加強化します。
品質保証体制の確立
今回の障害を受け、属人性に依存しない組織全体の恒常的な品質保証体制を確立するため、恒久的なリリース前チェックリストのアップデートを実施し、サービスの信頼性向上に努めます。